<1,数学的思考能力の必要性>

 芸能、芸術分野において、皆から注目されたり、有名になるミュージシャン、役者、タレント、作家、演出家、映画監督等、注目されると言うことは、その分野において他者より秀でた才能が評価された、ということです。当然その人の日頃の努力も大きく影響していますが、生まれながらその能力をもって生を受けた人のことを天才といいます。

 私たち一般人は天才ではないのです。私自身も当然天才ではありません。しかし天才に近づきたいと常に思っています。その為に自覚、目的を持って、努力をして、失敗しながらも前へ進んで行かなければならないのです。一歩ずつ確実に前へ進んで行き、自分の夢を実現できる方法論として、日常生活において自分の思考を論理的にすることにより、それが可能になるのではないかと思います。

 夢の実現を簡単に箇条書きしてみると以下のようになります。

1,問題の提起=自分の夢

2,問題解決の方法=夢の実現のための方法
  ● 問題解決後の完成形のイメージ化力=想像力
  ● 問題発見力
  ● 問題解決のための情報収集力および分析力
  ● 問題解決の方法論の組み立ておよび評価力

3,実践

4,答え=夢の実現

 ここで重要なのは2→3→4とすんなりと解決しないことです。2と3の間で何度もループがかかり、一つ問題解決すると新たな問題が発生するといったことがに日常茶飯事的に起こることを理解しておかなければなりません。

 天才は最終目的に達するための分析、方法論、実際論を一瞬にして計算ができる人といえます。

 すなわち 天才は数学的論理的思考が無意識にできる人のことではないでしょうか。身体的障害のある芸術家などはその典型で、ある部分の突出した能力がそれらの計算をしているように思われます。

ここで簡単な計算をしてみます。

1+1+1+1+1=5 ・・・・(1)
1+1+1+1+1=30 ・・・・(2)

普通、(1)は正しく(2)は間違っていると言うでしょう。
しかし私たち一般人にはこの2つの答えを導き出すような能力が必要なのです。

(1)は
1+1=2
2+1=3
3+1=4
4+1=5
の様に一つづつ確実に問題解決し、次の答えを導き出す、これが数学的論理思考の基本です。

(2)は
1+1=3
3+1=6
6+1=14
14+1=30
の様に一つ一つのの計算で正解以上の結果を出すと

1+1=2×1.5=3
3+1=4×1.5=6
6+1=7×2=14
14+1=15×2=30

1.5倍、2倍の結果になるのです。これは創造力の計算になります。当然、人によって計算結果が異なります。一つ一つの創造力をいかに高め、高い結果を次の創造力に結びつける能力といえます。

しかし現実には
1+1=0
を繰り返している人が結構大勢いるのです。

例えば
制限速度50Kmの道路を制限速度以内で走行中、左から人が飛び出してきてハネてしまいました。

如何に問題解決しますか?

 ▲「自分は法律に則っているので間違っていない、急に飛び出してくる方が悪い」と自己弁護する人

 ▲ ひき逃げする人

 これらの人は1+1の計算すらできていないと思いませんか?

 すなわち自分に直面した難問題が生じると、他人のせいにしたり、その問題を解決しようとはせず逃げる人のことです。

 逃げる人は「いつまでたっても自分の目標に到達できない」ということが理解できると思います。そしてそれが重なると「自分はダメだ」と鬱病になるのです。

 また大人と子供の違いも勘違いしている人も大勢います。

 問題点をすべて自分で責任をとり、その問題点を解決する能力があれば、その人の年齢に関係なく「大人」といえます。会社で責任は他人にかぶせ、自己保身ばかりはかっている人は「大人」とは言えません。「未婚だから青い」「子供がいないからまだ大人ではない」等々の大人と子供の区別は全く的はずれと言わざるを得ません。

 数学的論理思考ができない人、自ら責任のとれない人は、大人ではないと言い切れます。